溶接技術

プラズマ溶接とは?

プラズマ溶接は、プラズマアークによる高温エネルギーで被溶接材料を溶解して再凝固させ、溶接を行う溶接法です。これをプラズマアークによるキーホール溶接と言い、このような溶接法は他には見られない独特の溶接法です。

図1および図2はキーホール溶接の模式図です。斜線部分は高温エネルギーで溶解し、液体状になっている金属で、液体になると生じる表面張力で金属がブリッジし、Ⅰ開先の突き合わせ溶接が可能になります。基本的にはプラズマキーホール溶接は、溶接材料を全く使用しない母材共付け溶接ですが、余盛りや溶接強度を必要とするケースではフィラーワイヤを使用します。

プラズマ溶接 図1
プラズマ溶接 図2
プラズマ溶接は、次のような特長を持っています。

  1. アークの熱集中が良いため、高速で歪みの少ない溶接が可能。 (図3)
  2. ノンスパッタ溶接ができるため、高品質、高付加価値の製品を生むことが可能。
  3. 連続安定溶接ができるため、自動溶接化に適している。
  4. 消耗品関係の長寿命化が図れるため、生産コスト低減化が可能。

プラズマ溶接 図3

以上のような特長を生かして、プラズマ溶接はあらゆる産業界で、使用されています。
主な用途: 半導体用薬液及びガスタンク、化学医薬品食品タンク、真空チャンバー 等

TIG溶接とは?

TIG溶接

TIG溶接は 図に示すように非溶極式のイナートガスアーク溶接で、タングステンまたは タングステン合金を電極とする溶接。他のアーク溶接法に比べ溶接能率は劣るが高品質の溶接金属が得られるため、非鉄金属、高級鋼の溶接に多く用いられます。

主な用途:半導体用薬液及びガスタンク、化学医薬品食品タンク、真空チャンバー、配管継手 等
TIG溶接 図表

MIG溶接とは?

MIG溶接

MIG溶接は、図に示すように溶極式のイナートガスアーク溶 接の一種で、溶接ワイヤを電極とする溶接。アークの安定性をよくするため少量の酸素または炭酸ガスを混合して用いる。
 

主な用途:各種タンク、フレーム架台、鉄骨、スチール製配管 等
MIG溶接 図表